2011年に起きた東日本大震災は、日本が安全で安心して住むことができる国といった感覚を根底から覆す大きなきっかけとなります。
関東大震災以降、日本で関東に巨大な地震が来ることはなかったため多くの日本人は何が起きたのか理解に苦しんだはずです。
私も、関東北部に居住していますが大きな地鳴りとともに家が崩れそうなほど揺れたのではだしのままで庭から外に飛び出しました。
関東地方にも大きな被害がありましたが、やはりそれより北部の県では津波被害が大きかったため安全や安心して暮らせる国という考えをもう一度振り返らざるを得ませんでした。
福島では原発の問題もあった
原発関連会社のアトックスも当時は大変だったようですが、福島では原発の問題もあったため、急いで関東に住んでいる富裕層が沖縄や国外に転居したという話もありましたし自分さえよければよいのか、という富裕層に対する庶民の不満のようなものもずいぶんネット上で見るようになったのもこのころからです。
一億層中産階級と言われていた昭和のころから格差社会になった現代では、お金を持っている人しか安全で安心して暮らすことができないといった不満はいたるところに見られます。
確かに、福島の原発のエリアに住んでいた人たちは自分の家に帰ることもままならず私の住んでいるエリアに南相馬市から転居してきた人もいたほどです。
あれから11年以上が経過していますが、町は復興が進んで何となくあの時の記憶が薄れかけていることを感じることがあります。
あのような地獄は二度と経験したくない、と当事者は思っていますし早く忘れてしまいたいと考えている人も多いです。
人は自然によって生かされている
東日本大震災で、人と人との絆を多く実感するきっかけとなった人もいるし絶望の淵に立たされた人もいます。
震災の関連死も含めると、自然災害に翻弄されている人はかなりの数に上るのが実情です。
人は自然によって生かされている、というのを私たちは忘れてしまいがちです。
文化的な生活を営み、自然を破壊して暮らしている一方でこうした大自然が原因となって起こる災害は人の手ではどうすることもできません。
南海トラフをはじめ、近い将来に必ず来るといわれている大地震に私たちはどのように立ち向かえばよいのでしょうか。
災害に対する備えは色々な方法がありますが、例えば避難用のアイテムをもう一度見直すのも良いですし家族での連絡ツールなどを確保しておく必要もあります。
東日本大震災クラスの地震が日本で起こった場合、必ず起こるのがライフラインの停滞と物資の不足です。
物資の不足で起こりえる略奪行為
こうなった場合、特に物資の不足で起こりえるのが普段は助け合えている人たちの間での略奪行為となります。
何不自由なく暮らしている時には助け合うことができている間柄でも、自分や身内の命がかかわってくると心がすさんできたり周りに配慮できなくなってくるのは人間の本能でもあります。
そうした人の心の醜さをみなくてはならないのも、こうした辛い災害の特徴です。
生きることと向き合うのは普段は意識はしていなくても、ちょっとした偶然が生死を分けることがあるのはこの災害から多くの人が学ばなくてはならないことと言えます。
実際、津波の被害を免れた人の多くは偶然であったり被害にあった人も又ちょっとしたことが生死を分けているのが実情です。
そこから私たちが何を学ぶべきなのかは、それぞれ被災の経験の度合いによっても異なりますが日ごろからできる限りの備えをしておくのに越したことはありません。
気持ちがすさんでくると人にやさしくすることが難しくなる
できれば、困った人がいたら手を差し伸べたいですしそうするべきだとはわかっていますが命がかかってくるとどうしても余裕がなくなってしまうのが人間です。
東日本大震災では、避難所でもそうしたすさんだ気持ちから起こるトラブルなどを耳にする機会がありました。
気持ちがすさんでくると、人にやさしくすることが難しくなりますし自分を中心に考えてしまいがちです。
それは、悪いことではありませんし心が弱った時にはだれしも起こりえます。
東日本大震災では、人命や経済的な損失が莫大でしたがそれだけではありません。
人の気持ちがすり減ってしまい、そのケアが行き届かずに現在にまで時間が経過してしまっています。
家財道具だけでなく家族まで失ってしまった人はたくさんいますし、富める者はそうした人へのサポートやケアをする必要があるのではないでしょうか。
まとめ
格差社会と言われるようになって久しい日本は、自然災害によって仮設住宅に居住を余儀なくされている人もまだまだいるのが実情です。
雨をしのいで暖かい布団があるだけ幸せ、という考えもありますが何不自由なく暮らしている私たちは東日本大震災から多くのことを学ばされこれからに生かす必要があります。
海外からの多くの支援を受けましたし、特に友好国からの支援は計り知れないものがありました。
日本にいる我々一人一人が、困っている人に手を差し伸べ辛いことがあったら外に助けを求めてみる必要があります。
そうすることで、これから来る災害のストレスを、少しでも緩和できるのではないでしょうか。
最終更新日 2025年5月28日 by ipppww